かさこ氏の8/2付けBLOGOS記事「コロナ軽視派『6月で感染者数減少』予想大ハズレも、重症者数が大事...」にコメントしました。
ざっくりとした数値として、厚労省が毎日発表している全国データを7日移動平均した値で議論いたしますと、第4波のピークが、感染者で5/15の6,468人、死亡者で5/30の991人であったところから減少し、6/22に感染者で1,422人にまで減少してから第5波の増加が始まったという形をとっております。
ところが死者は、7/29の8.7人まで減少を続けており、8/1の数字が9.6人ですからまだ7/29が底であるかは判然としない。少なくとも感染者が底を付けた時点から一月以上経過しても、依然として下がり続けており、死者に関する限り第5波など存在いたしません。
これは、明らかに、新型コロナの感染状況に質的な変化が生じたことを物語っております。具体的に考えられる原因は、ワクチンの接種が進み、特に高齢者の死亡が減少したこと。若年層は元々致死率が低かったですから、新型コロナの致死率全体が低下した。どの程度かといえば1/10以下に低下しているのですね。
新型コロナが恐れられた理由は、インフルエンザ並みの感染力と、インフルエンザよりも一桁高い致死率によるもので、致死率に関しては、インフルエンザ並みに下がってきた。感染力は、当初ワクチンがなかったために急激な感染拡大が生じたのですが、その後ワクチン接種でこの問題も解決されたかに見えたのですね。
一方、今日の問題は、感染力が数倍高いデルタ株への置き代わりが進んでおり、おそらくはこれを原因とした感染の急拡大が、世界中で進んでいること。ワクチン接種も、重篤化防止には100%近い効果を発揮するのですが、感染防止効果はさほど高くないため、感染拡大を阻止できないのが現状です。こういう複雑な経緯をたどっておりますから、誰の予言があたった、外れたと議論しても始まりません。ここは、現実をしっかり見つめ、それぞれの局面で正しく対応することが肝要かと思います。
以下、自己フォローです。
第4波の死亡者のピークは、5/30の991人の前に、5/21に108.3人がありました。謹んで訂正いたします。
ワクチンがんば