ヒロ氏の8/3付けBLOGOS記事「なぜ電気自動車の時代なのだろう?」にコメントしました。
自動車をどのように使うかを考えた時、買い物や子供の送り迎えといった、日常生活での近距離移動手段としてとらえるなら、簡易なEVで充分でしょう。現実的に、自動車を必要としている人の多くは、こういう目的なのではないでしょうか。
一方で、トラックに代表される長距離輸送というニーズもある。こちらは電気自動車は少々荷が重いように思われます。また、この世界になりますと、船舶や航空機をいかにして動かすかという問題とも重なってまいります。
後者の目的のためには、さしあたりは石油が唯一の解なのですが、いずれ石油の枯渇に備えて、石炭や天然ガスを原料とする船舶・航空機用燃料も考えておく必要がある。その系統に、回収された炭酸ガスと、水電解で生成した水素ガスを原料とするe-fuelもリンクしてくるのではなかろうか、というのが私の予想なのですね。
e-fuelとして、たとえば現在も自動車燃料として使用可能な、エタノール(CH3CH2OH)を選ぶ場合、CH4+CO+H2→CH3HC2OHを最終反応として、これに、水電解H2O→H2+1/2O2や水性ガス反応C+H2O→CO+H2、炭素による二酸化炭素の還元CO2+C→2COやメタン合成反応CO+3H2→CH4+H2Oなどを組み合わせればいろいろな自由度が生まれるのですね。
エネルギーの問題は、一人自動車だけの問題ではなく、航空機や船舶といった輸送手段はもとより、発電用燃料や化学合成原料までを睨んだ、全産業的戦略の中で考えなくてはいけません。多分、その中に、トヨタさんの考えておられるe-fuelも位置づけできるのではないかと思いますよ。
まあこれは政治的な問題の方が大きいから